化学


化学全般についての説明は,ひじょーに大雑把ではあるが,こことそこからのリンクの一部に書いたので,参考にしてください。

理学部で研究する化学は自然科学としての化学なので,その内容は非常に基礎的であるべきである。しかし,化学という学問分野の歴史的な成立過程を見ても,その応用的側面が大きい。また,人に研究内容を説明するにも,基礎的なものよりは応用的な内容のほうが,役に立つ分,説得力が強い。現在のように細分化された科学においては,少しでも分野が違えば,他人の研究内容を理解すること自体が困難になっている。そのため,研究費を申請するにも,純粋に自然科学的興味から申請書を書いていては,読む人に理解してもらえない可能性が出てくる。結果的に,理学部での研究も純粋科学から応用的色彩を帯びたものになっていってしまう。

自然科学の危機的状況の一因がここにあると思う。しかし,自然科学的研究の本質は,そのテーマの設定動機にある,という立場からは,基礎化学がそこに息づいていることを感じられるのではないだろうか。文章を書く側もその点に留意して書く必要があるのだろう。


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