そのように呼んでもらえる状況になればよい


このページを作ってから,何人かから「結局,あなたは何と呼んでほしいのですか?」という質問を受けた。これに対する答えは,簡単な様で小難しい。

確かに最初のうちはさん付けで呼んでもらうようにお願いしたが,このことはお願いして呼んでもらう種類のものとは違うのだ。呼び方というのは人間関係や,環境(または周囲の雰囲気)で変化するものであるはずなのだ。権威をつけるための「先生」付けをやめるのが重要なのだと思う。そのような権威付けを取っ払って会話ができるような雰囲気こそが重要だと考えるのである。私自身は,そういう中で,自然に「さん」付けで呼び合えるような雰囲気を重視しているのだ。したがって,上述のような質問に対する答えはは次のようなものだ。

「どのように呼んでもらってもかまいません。ただ,だれからも「武田さん」と自然に呼んでもらえるような雰囲気が出来上がっている環境というのが私の理想です。」

じつは,上のような回答は,学生時代の研究室で助教授でいらっしゃった先生のお言葉そのものである。そのときの一言が深く印象に残っている。

要するに私が期待しているのは,そのような雰囲気なのであって,「武田さん」という呼び方ではないのである。


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